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コラム

 

憲法の理念とアドラー心理学

2015年12月17日
弁護士  川島 英雄   プロフィール

  「嫌われる勇気」(岸見一郎・古賀史健、ダイヤモンド社)という本がベストセラーになり、本屋さんでも目立つコーナーに置かれていたので、アドラー心理学をご存知の方も少なくないと思います。

 でも、憲法と関係があると思った方はあまりいないのではないでしょうか。

 私も「嫌われる勇気」を読みましたが、私がアドラー心理学に最初に近づいたのは、その前に「アドラー心理学入門」(岸見一郎、KKベストセラーズ)を読んだときです。
 この「アドラー心理学入門」を読んで、アドラー心理学が、憲法の理念と共通点を持っているように感じたのです。

 憲法には、一人ひとりの個性を大切に考える「個人の尊重」という理念が根底にあります。
 個人の尊重といっても自分勝手を許すわけではなく、あくまでも「人はそれぞれ違っていて構わない」という価値観です。

 アドラー心理学については、「アドラー心理学入門」を読んで初めてその内容を知りました。
 正直、「心理学」と聞いて私がイメージしていたものとは全然違うものでした。「人は自分が意味づけした世界に生きている」「原因論ではなく徹底した目的論に立つ」など、極端とも思えるようないくつかの特徴があります。
 ただ、そうした考え方の根底には、「人はそれぞれ違う」ということが大前提にあると感じました。そのため、憲法の理念との共通点を感じたのです。

 「アドラー心理学入門」の中には、アドラーが「そもそも他人を理解することは不可能である」と考えているという記載があります。
 なんだかさみしい言葉にも思えますが、逆に、「他人もみな自分と同じように考える」と思ってしまうと、自分と違う意見を述べる他人を異端扱いし、見下すような扱いをすることにもなりかねません。
 人はそれぞれ違うものであり、それぞれが主観的な感覚や価値観を通じて世界を認識している。よって、世界を他人と同じように感じられるとは限らないし、他人の心の中まで完全に共有することはできない。しかしだからこそ、人は他人との間で、少しでもわかりあえる部分を探してコミュニケーションをとろうとする。
 
 こう考えた方が健全であると、私は思います。
 
 
 
 
 
 

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